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東京農工大学の佐久間先生へインタビューに行ってきました!

2015-02-18

  佐久間研究室では変形理論を用いた柔さ測定, アクチュエータ, 動脈流, 水中ロボットの研究を行っていました.佐久間先生はもともと 溶接シミュレーションの専門家で溶接から医療などへの変更など大変興味深いお話しを聞けました.特に最近行っている柔らかさを測定する理論を思い つきたのが子供の学芸会を見ているときっていうには驚きました.

  溶接という固液連成を扱う学問を追究したことで,どのような分野でも本質を見抜く力をつけた佐久間先生のインタビューについて書いていきます.インタビューを終わった後の先生の印象は「一芸は道に通ずる」というもので,一つを極めた研究者の重みを実感いたしました.


佐久間先生

東京農工大学

佐久間  淳   先生

溶接シミュレーションの学問的意味と社会的需要

  現在,佐久間先生は柔らかさの測定理論などで有名ですが,元々の専門は変形メカニクスで溶接シミュレーションでその基礎を学ばれています.

溶接は金属を溶かして接合するという一見単純な現象の中に,材料力学,流体力学,熱力学など複数の学問を必要としする極めて複雑な問題が隠れています.佐久間先生は1980代というコンピュータの出始めから溶接をシュミレートする研究を行っています.

先生は金属に加える熱量,それによる溶解範囲,溶解速度,異金属の混合割合,周囲との熱伝導,熱伝達よって変わってくる複雑な問題にたして6年の歳月をかけて研究されています.

最終的には1996年に『溶融・凝固を含む相変態の熱・力学的表現と溶接過程のシミュレーションに関する研究』というタイトルで京都大学の井上達雄教授の元で博士号を取得しています.しかし,既に産業で幅広く使われていた溶接から,その頃より急速に社会ニーズが高まっていたバイオメカニクスへと先生は研究テーマを変えています.

バイオ系研究へのシフトと柔らかさ測定の苦難

  京都大学でバイオ系の研究室との交流が多かったことから,医療分野でその力を生かしています.変形理論の基礎を溶接シミュレーションで築いた佐久間先生はバイオメカニクスの中でも医療分野に興味を持たれ,柔らかさを測定する研究を始めます.

  ここで用いられる測定原理は,現在は非常に簡単な理論になっていますが,実用化までに10年の歳月を費やしています.弾性係数(ヤング率)は工学の世界では一般的ですが,医療の分野では取り入れられていなかったものです.

実は弾性係数を計ることは簡単にでき,測定したい物質からサンプルを剥がして引っ張れば測れます.ただ,実際のものを測定するときにいちいち剥がして測定をするのは実用的ではありません.

そこで,佐久間先生は「押すことにより簡単にヤング率を測定できないか.」という問題に取り掛かります.ここで最も大きいな問題は,測定物の厚さによって触感が変わってくることです.

  押して測定するには「厚さに関係のない理論」を構築することが必要不可欠になります.佐久間先生は10年かけることでやっとこの理論を完成させ特許を取得しています.

完成した理論は終わってみれば非常に簡単にまとまり,先生本人も驚いたそうです.そして,重要なことは理論が簡単だからこそ測定から結果を出すまでの時間を短くでき(約10秒),産業に応用できるようになった点です.それは「研究し,特許をとったら実用化までもっていく」という先生の決意の表れです.

工学系研究者としてのこころえ

  特許取得しそれを産業化することは大学では難しいかもしれません.それでも先生は企業と組むことで製品化を実現させています.東京農工大学の佐久間研究室では10年後の技術を目指して日々研究しています.アクチュエーター,動脈硬化の実測や水中ロボットなど産業化をめざしています.これからも特許を出し続け,革新的な製品を出していく佐久間先生にこれからも期待が寄せられます.




非常におもろい研究かつ実用的な開発もされていますので,今後の佐久間研究室に期待です!